内容説明
ドイツ観念論(フィヒテ、シェリング、ヘーゲル、西田)と対決して、“超越論”・“形式的倫理学”から“内在論”・“実質的倫理学”へと従来のカント解釈を反転させる視点から、衰退しつつある現代の哲学・倫理学の再興の方途を提唱する。
目次
1 カント(哲学再興の途;「立ち現われ」概念導入の試み;「良心」倫理学の構築)
2 フィヒテ(批判哲学と知識学との差異;行為の哲学とその限界)
3 シェリング(経験論哲学と哲学的経験論の間;人間的自由の本質をめぐって)
4 ヘーゲル(ヘーゲルの経験理論とその挫折;道徳性と人倫性)
5 西田(実在としての「純粋経験」)
著者等紹介
黒積俊夫[クロズミトシオ]
1937年、東京都生まれ。九州大学文学部哲学科卒業(60)、九州大学大学院文学研究科博士課程修了(66)、DAAD奨学生として西独ボン大学に留学(67‐69)、九州大学教養部講師・助教授(69‐78)、名古屋大学文学部助教授・教授(78‐00)。現在、名古屋大学名誉教授。博士(文学)
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