内容説明
マルクス兄弟、ハンフリー・ボガート、ジョン・フォード、ビリー・ワイルダー、ドン・シーゲル、MGMミュージカル、ジョージ・ロイ・ヒル、黒澤明、日活活劇、アルフレッド・ヒッチコック、クリント・イーストウッド、小林旭、双葉十三郎、笠原和夫…、小林信彦の映画をめぐるすべてを、この一冊に凝縮。
目次
1 架空シネマテーク
2 極私的クロニクル
3 ニューヨークで起っていること―1974夏
4 日活活劇の盛衰 戦後日本映画史の狂い咲き
5 お熱い批評をあなたに
6 植木等との別れ―対談:植木等×小林信彦
7 今ひとたびの「仁義なき戦い」―対談:芝山幹郎×小林信彦
著者等紹介
小林信彦[コバヤシノブヒコ]
作家。1932年(昭和7年)東京生まれ。早稲田大学英文科卒業。翻訳推理小説雑誌編集長を経て、作家になる。芥川賞候補三回、直木賞候補三回。1973年(昭和48年)『日本の喜劇人』で芸術選奨文部大臣賞新人賞受賞。2006年(平成18年)、小説『うらなり』で第五四回菊池寛賞受賞。『映画評論』出身でもあり、その方面の評論、エッセイがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kokada_jnet
7
晶文社版のみに収録されていた文章も、再録して欲しかった。仕方ない、図書館で取り寄せて読むか。花田清輝に批判された時は、例の花田・吉本論争に巻き込まれ気味だったみたい。2013/05/02
しんこい
4
映画を夢見て、を読んだはずですが。。高校生の頃の映画観が入っているのが味噌か。ほかの批評家にかみついたりもしていたんですな。2013/05/06
makoto018
3
仁義なき戦いの話や、もう人前に出なくなったころの植木等との対談もよかったのだけど、中頃にある、花田清輝や寺山修二への反論の文章がすごい。まさに斬って捨てると。興味深く読んだ。2013/04/29
Gen Kato
2
ほかの本で読んだことのある文章も多いけど、それでも惹き込まれて最後まで一気読み。ビデオ時代以前の、リアルタイムの批評の凄み。寺山修司への文章とか、きつ過ぎてもう。2016/06/09
角
2
『われわれはなぜ映画館にいるのか』『映画を夢みて』に続いて3度目の版になる映画論。しかし自分としては不満の残る内容。「仁義なき戦い」公開40周年にあてこみたいのであれば、「仁義なき戦い」に関する対談を入れるだけでなく、日本映画論をもっと収録して欲しかった。映画論の集大成とするのであればビリー・ワイルダー論などを割愛しないで欲しかったし、著者初期の映画論を集める意図であれば、『コラムは歌う』などからも映画ネタを収録して欲しかった。まあ、出ないよりは本が出た方がよいのですが。2013/04/09