内容説明
「映画の本当の価値は映し出されているものにではなく、それが内に秘めているもの、見えないものにこそあるんだよ」―映画に愛され、人に愛された映画監督・相米慎二。没後10年。その軌跡を、監督自身の言葉や俳優・スタッフら関係者の新旧証言、評論で浮き彫りにする。
目次
作品解説
再録・自作について語る
出演者インタビュー
再録・「キネマ旬報」広告より
スタッフインタビュー&エッセイ
相米映画の入口・出口
再録・相米TALK
相米映画 顕彰と検証と継承
再録・相米LESSONS
評論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
6
早いもので、相米慎二監督が亡くなって、もう10年になるのだという。最初の出会いは『セーラー服と機関銃』だった。映画の観方も何もわからない子供で、薬師丸ひろ子の顔しか観ていなかった。しかしこの映画を今改めて観ると、アイドル映画などではまったくなく、アートフィルムの趣きが濃厚だ。『台風クラブ』で唖然とし、でも無性に心をかき乱され、その次に公開された『雪の断章』の冒頭の、18シーンをワンカットで撮るというありえない長回しに打ちのめされ、そこではっきりと相米慎二という名前が胸に刻まれる。(つづく)2011/12/26
まさやん80
1
相米監督が死んで10年以上がたつ。この本は相米慎二没後10年に出版された本。キネマ旬報に掲載された相米慎二の対談やインタビュー、そして相米映画に出演した役者、それを支えたスタッフ、そして相米映画に影響を受けた監督たちへのインタビューで構成されている。驚くのは、登場する人たちが皆相米への愛を語ることだ。こんなにスタッフ・俳優に愛された監督はいなかったのではないか。満足できるまで何度もリハーサルを繰り返し、カットを割らずに俳優の芝居に寄り添う。素晴らしい監督でした。もう一回全作品を見直そう。2014/10/23
sidmar arai
1
ワンシーン・ワンカット、何度も何度もテイクを重ねて粘る。制作現場に様々な伝説を残した相米慎二監督。すべての作品の詳細な紹介、本人のインタビューや対談、相米組の証言など、いろいろな角度から相米慎二という映画監督はどんな人だったのかを解剖する。相米慎二に憧れた映画人って多いよなあ。もっともっと映画を撮って欲しかった。2013/01/12
rinrin
0
【BOOK(2013)-086】!!!!!!!!2013/03/12
光大
0
なぜ死んでしまったんだ。2012/05/27