内容説明
ハリウッド的なスターシステムに背を向け、映像メディアの可能性を信じる仲間たちと、深い人間愛に満ちた作品を撮り続けてきたオーストラリアの映画監督ポール・コックスが、その半世紀にわたる旅のなかで重ねた思索をまとめたのが本書。コックスの代表作のひとつ「ある老女の物語」は1979年に岩波ホールでロングラン上映されている。人生が旅なら映画も旅、本書『カメラの旅人』はポール・コックスの自伝であり映画論であり、20世紀後半の激動を生き抜いた人生の先達が若い世代に送るメッセージともなっている。
目次
1 ドイツ国境にあるオランダの田舎町で
2 家を出る
3 新しい始まり
4 インド
5 合衆国
6 夢、物語と魔法の時
7 友人、敵、そして時の流れを追って
8 「ある老女の物語」「尼僧と盗賊」「追放者」「欲望と復讐」
9 子供たち
10 旅の終わりに
著者等紹介
コックス,ポール[コックス,ポール][Cox,Paul]
1940年オランダ生まれ。父親の影響で早くから写真や映像に興味をもつ。1963年に船でオーストラリアに渡り、メルボルンで写真家となる。1972年、長編映画第一作「旅」を発表
岩波律子[イワナミリツコ]
東京生まれ。1975年、学習院大学仏文科修士課程修了。その後フランスに渡り、フランスCPSS(高等秘書養成センター)を経て、1977年フランス東洋言語文化研究所日本語学科修士課程を修了。帰国後の1979年、岩波ホールへ入社、編集部、外国部などを担当。1990年から岩波ホール支配人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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