感想・レビュー
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むっくり
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本書では列仙伝と本朝神仙伝を比較し、中国の仙人観が「反体制・俗世の人間を救済する役割・宗教性が強い」であるのに対して、日本の仙人観は「仏道修行・俗世からの逃避対象・伝説性が強い」としている。平安末期に編まれた本朝神仙伝では、俗世に戻ることのない仙人像を描くことで、道教にまつわる反体制という印象を払底した。永遠の生命を得た仙人が、完全に俗世を捨てるという日本の仙人観からは、末法の世で生き延びる手段としての遁世が読み取れると思う。2012/03/20
