感想・レビュー
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1877-1903年五回の内国勧業博覧会を対象とした初めての研究書。各博覧会の特徴と内国博性格の変質を丁寧に分析した。政策研究でありつつ内国博の社会面への影響も目配り。内国博の産業振興的効果(即効性がなく目に見えにくい)から入場者がもたらす経済効果(即効性のある)が狙われるようになった過程を、開催主体の変化と絡みんで解釈する点が特に興味深かった。工業所有権の確立や条約改正、天皇との関係等重要課題を提起していたが、政治・経済環境から博覧会が浮いている感は少しあった。あとがきを読んでて感動した。2024/09/21
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