内容説明
都市に移住した出郷者達は、その後どういった生活を送り、また故郷にどのような思いを抱いているのだろうか。さらには、彼等が所属する同郷者集団は、どのような役割を負わされているのか。一方、地方に在住する人々は、出郷者をはじめとする都市人に何を期待し、自らの生活地をどう維持、再編しようとしているのだろうか。こうした問題の解明に向けて、八人の研究者がそれぞれの立場からアプローチを試みたのが本書である。
目次
第1部 同郷者集団の実態(向都離村と帰去来情趣;沖縄の同郷者集団―県人会活動を中心に;同郷者集団と自治体―岩手県陸前高田市の事例を中心に)
第2部 職業・学業と故郷(都市における同郷者集団の形成と故郷観―新潟県西蒲原地方の出郷者と東京の風呂屋・銭湯の展開;都市における青年と故郷―寄宿舎・学生寮にみる同郷者結合を中心として;同窓会と故郷―在京気仙沼高校同窓会の事例から;教育の中の故郷―一九三〇年代都市における郷土教育試論)
第3部 都市と農村の交流(地域間交流事業からみた都市と農村―東京都品川区を事例として;地域活性化への取り組み―UIJターンを中心として)
著者等紹介
松崎憲三[マツザキケンゾウ]
1947年生まれ。東京教育大学理学部地理学科卒業。成城大学文芸学部教授(大学院文学研究科併任教授)
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