内容説明
植物カタログを眺めて、タネや植物をお取り寄せして、タネをまき、花を咲かせ、実を食し、植物園へ出かけ、数百円で小鉢を買い込み、植物まわりの変な雑貨も買い集め、落ち葉を拾い、品種改良して世界に一つだけの花を咲かせ…愛しい。かわいい。おもしろい!風変わりな植物と暮らす日々は、異常に素敵。
目次
冬の終わりと春のはじめ
春
梅雨
盛夏
晩夏
秋
冬
植物園
著者等紹介
藤田雅矢[フジタマサヤ]
京都大学農学部卒、農学博士。某研究所に勤務し、植物の品種改良に従事するかたわら、執筆活動を行う。第7回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞。日本SF作家クラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にし
52
朝カーテンをあけてベランダの植物を見るのが習慣です。つぼみが膨らんだり、子が増えたり観察するのがとても楽しい。この本は農学博士の植物日誌。珍しい品種から身近なお花まで植物が好きだという気持ちが本から溢れています。発芽や開花、越冬を見守るこの感覚いいなぁ。私も種まきしたくなりました。2014/04/24
kinkin
42
著者の本で、園芸、特に多肉植物や食虫植物の目ざめたといってもウソではない。 「ひみつの植物」といっしょに常にキープしておきなくなったがためにAmazonさんで 中古本を買い直してしまった・・・・2015/04/11
みさどん
21
左に写真、右に解説という見開きで、一つのテーマごとに紹介されて楽しめた。ブログのようなわかりやすさ。こんなに植物が好きで、それが趣味というような人もいるんだ。筆者の植物愛をたっぷり感じられた。初見の植物がたくさんあって、筆者の庭はどうなっているんだろう。私は、難しいのや枯らしてしまいそうなのには手が出ない。風土に合った緑が一番。2021/07/26
kanata
20
図書館でパラ見して借りたが大正解。種まきが一番好きだという著者。晩白柚やサクラ、京菜花など、色んな種から実は成らずとも観葉植物としての楽しみがある。多肉植物「ゴーラム」は金の成る木の葉変わり種。青いチューリップ。エーデルワイスは薬用だった。杖キャベツは葉っぱをジャージー牛が食べた後、茎にニスを塗って杖に加工する(!)。 【味覚修飾植物】から作る酸っぱい味を一定時間甘味に変えるミラクルフルーツタブレットはピンク色で魔法みたい。多肉植物「臥牛」の花はピンクの胃袋のかたち。ウツボカズラの捕虫袋のできかた。2019/02/16
くさてる
12
農学博士で作家でもある著者による、一年を通した植物との生活あれこれエッセイ集。身近なものから珍しいものまで取りあげる範囲は広いけれど、知識をひけらかす感はまったくなくて、ただひたすらに植物を好きだという気持ちがじんわり伝わってくるような語り口が良かったです。著者による写真も豊富に収録されていて、楽しい一冊でした。2014/04/23