内容説明
平成9年(1997)四月に開館した「世界のタイル博物館」。展示品は、タイル研究家・山本正之氏によって常滑市に寄贈されたものを、収蔵・研究・展示をINAXがになうかたちで公開しています。「タイルは張られてこそ命」という原点にたって、張られてきた技術を解明し、未来の空間が人間のために、もっと優しく堅牢で、美しくあって欲しいと願って収集され、かけらや裏面にまで、先人の技術と知恵と情熱を見出してきた世界のタイルの数々。
目次
図版(タイルの源流をたどる;オリエント―最古のタイル;イスラーム―夢幻の装飾)
ヨーロッパ・タイルの隆盛(スペイン―イベリアの栄華;オランダ―小さな絵画;イギリス―タイルの近代)
東洋のタイル(中国―〓、異世界へのかけ橋;日本―〓、敷瓦からタイルへ)
論文(タイル貼りの宇宙;ヴィクトリアン・タイル―住宅の中でのもう一つの顔;日本の近代以降における建築とタイル)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しおり
1
世界のタイルを写真で網羅できる本。ユーラシア大陸を中心にお互いに影響し合いながらタイルが広がり、変わっていく様子が見える。建物の外装全体がタイルで覆われているのは世界的に見て珍しいというのに驚く。日本では見慣れた光景だったけどたしかに外国では見かけない。地震大国だったから?でもじゃあ剥離の危険性は?と思ったら、そこにも長い間の試行錯誤、創意工夫があったことが記載されていた。この本にのるタイルを収集された山本正之さんの生き方が素敵。一つのものをとことん追求し、探求し続けた人生に羨ましさを感じる。2020/08/02
さいうら
0
文庫との情報量は変わらないけど、写真の大きさを考えたらこちらの方がいいのかも。