内容説明
マグニチュード9.0という観測史上最大の巨大地震が東日本全域を揺るがし、沿岸部には巨大津波が襲いかかり、さらに原発事故による放射能漏えいへと連鎖した東日本大震災。この史上類を見ない複合災害が我々に与えたものは、果てしなく深く、重い。既存の想定ラインは全面的に見直しを迫られ、かつ新たにさまざまな課題が浮上した。3・11のその瞬間、何が起こり、被災地ではどう対応したか。従来の防災計画にはどんな盲点が隠れていたか。安全神話のヴェールをはぎ取られた原発の真の姿とは…。本書は、これらを多面的かつ広範囲に取材して『茨城新聞』に連載した、今後も持続すべき震災報道の中間報告である。
目次
第1部 その瞬間(津波襲来;避難所 ほか)
第2部 想定外(避難情報伝達;帰宅困難者対策 ほか)
第3部 崩れた安全神話(東海第2の幸運;オフサイトセンター ほか)
第4部 負けない(廃線の危機乗り越え;息子の存在が励みに ほか)