内容説明
2度の世界大戦でイギリスが実施した長距離封鎖は果たして合法であったのか。そして、海上封鎖は現代でも有効な海戦の方法であり続けているのであろうか。これらの問いについては現代でも論争が続いている。本書は17世紀以降今日に至るまでの国家実行、関連の判例及び学説を網羅的に分析して長距離封鎖の合法性を評価するとともに、封鎖法を現代的な視点で捉え直し、過去及び今後設定される海上封鎖に統一的な評価基準を提供しようと試みたものである。
目次
序章 問題の所在
第1部 海上封鎖の理論分析(海上封鎖の概念;海上封鎖の中心的要件たる実効性)
第2部 黎明期からロンドン宣言に至るまでの海上封鎖の実効性(黎明期から第2次武装中立に至る国家実行の蓄積と海上封鎖の大原則の萌芽;パリ宣言における実効性の原則の明文化;ロンドン宣言における封鎖法の完成)
第3部 海上封鎖の地理的限定の現代的様相(両次世界大戦における長距離封鎖の評価;海上封鎖をめぐる第2次世界大戦後の新展開)
終章 封鎖法の現代的意義
著者等紹介
浦口薫[ウラグチカオル]
1969年三重県生まれ。防衛大学校卒業(国際関係学科)、その後、海上自衛隊入隊。防衛大学校総合安全保障研究科前期課程修了、同後期課程満期退学。2020年に大阪大学より学位授与(博士(国際公共政策))。潜水艦部隊、統合幕僚監部等での勤務や中曽根平和研究所主任研究員等の研究活動を経て、防衛大学校国防論教育室准教授(2等海佐)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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