出版社内容情報
男子として生まれた不幸は、ある。男は何に気付いたら良いのか。死に方編とともに、気付きの男性学を示す。「男」は病気か? 息子に「おまえ幸せかい?」と尋ねる親はどれくらいいるだろうか。男子として生まれた不幸は、ある。男は戦闘的である必要が減り、Y染色体は短縮され、容貌は美しくなり、女性も社会で活躍するようになってきた。しかし、男は若いうちから徐々に孤立し、女よりも腹の脂肪が増え、自殺率が増えているのだ。高度経済成長時代から時代が変わり、とまどう男たちに何が起きているのか。死に方編との同時刊行。
<strong>はじめに―受難時代の男性の生と死</strong>
<strong>第1章 「男」という病―男性の生物学</strong>
Y染色体の命運/物学的に女性より弱い証拠/戦争のない社会の男性の役割/妻に発症する昼食うつと夫源病/定年後男性の生き方/定年後の仲間意識と社会参加
【エッセー 僻目のベビーブーマー論1】「団塊」と呼ばれる世代
<strong>第2章 「男子」として生まれた「不幸」</strong>
「おまえ幸せかい?」/高等教育は今や世界的に女子優位 /勝負は高等教育に進む前についている/「お父さん、息子さんに本を読んであげてください」/男の子は学業をサボることを誇りにする/ギャップはなぜ拡大したのか/形式的教育における学力差は何をもたらすのか/男子の「幸福」
【エッセー 僻目のベビーブーマー論2】戦後文化の衝撃
<strong>第3章 寄る辺のない若年男子―若年層における孤立問題の男女比較から</strong>
男性と孤立問題/危機に直面する若年男子/若年男子の孤立の実態把握/孤立とは何か/「孤立」はなぜ問題なのか/男が孤立に陥りやすいという根拠/「男らしさ」が男を孤立させる/無視できない若年層における孤立者の規模/若年男子の九人に一人は孤立状態にある/男性は相談先が少ない/男性は友人を頼りにできない/分析から明らかになったこと/「相談できない男たち」の行く末
【エッセー 僻目のベビーブーマー論3】中年クライシス
<strong>第4章 「男」は病気か? ―メタボ健診と男性</strong>
生物学と社会学のはざまの男たち /男性の身体をめぐる状況/特定健診と中年男性/医療費適正化という課題/強壮肥満/男性の生活態度/国保での特定健診/欠点も多い制度だが……/いつもこころにメジャーを
【エッセー 僻目のベビーブーマー論4】劣化する財産
<strong>第5章 男はなぜ自殺するか―女性の労働参加と男性の自殺</strong>
一九九八年の日本の自殺増加について/不景気や失業に弱い日本の男性/社会によって異なる自殺と経済との関係/なぜ日本の男性自殺は増えたのか/社会変化のはじまりはどこから?/女性の社会参加はどうかかわっているか?/他人に合わせる顔がなくなるとき
【エッセー 僻目のベビーブーマー論5】年金・介護
<strong>第6章 単身男性の街</strong>
生活保護のパラドクス/釜ヶ崎とは/単身男性の街へ/生活保護を受けて孤立する/他の住人とのいざこざ/
アルミ缶回収と猫の餌やり/将棋盤上の付き合い/心地よい距離/男らしさを突き崩すのではなく
【エッセー 僻目のベビーブーマー論6】「団塊」効果
あとがき
参考文献
執筆者一覧
伊藤公雄[イトウ キミオ]
伊藤公雄
大阪大学人間科学研究科教授を経て、現在京都大学大学院文学研究科教授
山中浩司[ヤマカ ヒロシ]
山中浩司
大阪大学人間科学研究科教授
石川 翠[イシカワ ミドリ]
石川 翠
神戸新聞記者・大阪大学人間科学研究科博士前期課程卒
石蔵文信[イシクラ フミノブ]
石蔵文信
医師・大阪大学大学院医学系研究科保健学科准教授を経て、現在大阪樟蔭女子大学教授
阪本俊生[サカモト トシオ]
阪本俊生
南山大学経済学部教授
橋本 満[ハシモト ミツル]
橋本 満
元大阪大学人間科学部教授・甲南女子大学名誉教授
平野孝典[ヒラノ タカノリ]
平野孝典
大阪大学人間科学研究科博士後期課程単位修得退学・京都女子大学(他)非常勤講師
古川岳志[フルカワ タケシ]
古川岳志
大阪大学・関西大学(他)非常勤講師
内容説明
闘う男たちが闘えなくなった社会に、男子として生まれた不幸とは。「死に方編」とともに気付く、諦めの男性学。
目次
受難時代の男性の生と死
「男」という病―男性の生物学
僻目のベビーブーマー論
「男子」として生まれた「不幸」
寄る辺のない若年男子―若年層における孤立問題の男女比較から
「男」は病気か?―メタボ健診と男性
男はなぜ自殺するか―女性の労働参加と男性の自殺
単身男性の街
著者等紹介
伊藤公雄[イトウキミオ]
大阪大学人間科学研究科教授を経て、京都大学大学院文学研究科教授
山中浩司[ヤマナカヒロシ]
大阪大学人間科学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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