目次
第1部 動き出す(区切りをつけること―臨床哲学をどう語るのか;さまざまな現場への取り組み―介護、ケアと臨床哲学;“書かれたことば”を聴きながら―刊行物『臨床哲学』と『臨床哲学のメチエ』から)
第2部 動きを/動きながら(現代社会の組織/運動としての臨床哲学;知ること/動くこと;考える故に、 ほか)
第3部 どこに向かって(入り口はどこか?―大学という制度の内と外で;何がいかに学ばれるのか?;哲学のはたらく場所とは? ほか)
著者等紹介
鷲田清一[ワシダキヨカズ]
1949(昭和24)年京都府生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。関西大学教授、大阪大学大学院文学研究科教授などを経て、大阪大学総長
本間直樹[ホンマナオキ]
1970(昭和45)年京都府生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。大阪大学大学院文学研究科講師などを経て、大阪大学コミュニケーションデザイン・センター准教授
中岡成文[ナカオカナリフミ]
1950(昭和25)年山口県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。福岡女子大学文学部助教授などを経て、大阪大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
aof
2
臨床哲学の事の起こりのエネルギーを感じられる一冊。読んでると元気になる。 哲学って不思議な学問だなぁ。学問なのに、正解もないし、間違いもない。その学問の在り方は生活に近しい気がするけど、哲学は生活からものすごく遠い言葉を使う。そのギャップを埋めるためにたくさんの大人が一生懸命考えてるこの本は本当にドキュメントだし、胸熱だった。2023/07/08
oku
2
政治哲学もそうだが、哲学には「じゃあ現実ではなんの役に立つの?」という疑問がつきまとう。一方で哲学的問いを深めると、自らの足場を切り崩していくような辛さにぶち当たる。哲学をツールとして現実世界に落としていく試みの中で、この辛さにぶち当たっていく過程と、その中でもがき、活路を見出そうとする姿に自分を重ね合わせ、自分はどう活かしていくのかと考えるきっかけになった。2017/10/27
かみのけモツレク
0
これはエモい2014/05/17
JunTHR
0
なかなか難しい!けど面白い!研究や理論に閉じることなく、人々の中で・人々の間で哲学を行おうとする「臨床哲学」。新しい分野なため、目指すべき理想や手法など多くことが確固たるものとして定まってはおらず、それ自体がテーマとして哲学的に語られる。近接するものとして「哲学カフェ」「子供のための哲学」など様々な試みも紹介されていて、そちらについても知りたくなる。「現場」で生まれた言葉・思考によって哲学することが大事なため、文中で哲学者の言葉を引用する際、言い訳めいた前置きをいちいち書くのが笑える。2013/04/07
さくらこ
0
「第2部 動きを/動きながら」の「4.行為としての哲学」は自分の卒論的な観点で興味深かった。2011/06/22