内容説明
遺伝子治療、臓器移植、HIV自宅検査などをめぐって医療現場では何が起きているのか?共通点と相違点が交錯する日米の医療に「制度」と「倫理」という二つの切り口で新進気鋭の研究者がメスを入れる。
目次
第1部 医療と制度(日米医療制度の現状;アメリカの民間医療保険制度の起源―国家、医師会、第二次世界大戦;1950年「社会保障制度に関する勧告」の再検討;福祉国家に関する意識の日米比較;政府・企業・個人)
第2部 医療と倫理(医師の視点からみた研究倫理―金沢大学附属病院無断臨床試験訴訟を事例として;遺伝子医療時代における倫理規範と法政策―生命倫理学と法学の知的連携にむけて;出生前診断の倫理問題―遺伝子、胎児の資産分析の試み;「脱医療化」する予測的な遺伝学的検査への日米の対応―遺伝病から栄養遺伝学的検査まで;HIV自宅検査をめぐる倫理学的位置考察;社会的構成概念としての脳死―合理的な臓器移植大国アメリカにおける脳死の今日的理解)
著者等紹介
杉田米行[スギタヨネユキ]
大阪生まれ。ウィスコンシン大学マディソン校大学院、Ph.D.(アメリカ史)1999年。大阪大学言語文化研究科准教授。専攻はアメリカ現代史、日米医療保険制度(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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