内容説明
平成十五年(二〇〇三)、大阪大学懐徳堂文庫を開放し、貴重資料やデジタルコンテンツを展示解説する「アーカイブ講座」がはじめて開催された。本書は、その成果を受けて、アーカイブという観点から懐徳堂の歴史とその魅力をまとめたものである。前半は、大正天皇に献上された懐徳堂の編年史『懐徳堂紀年』に沿って、懐徳堂の大事件を順次とりあげた。後半は、懐徳堂の主要人物や主要資料を解説し、また、報道機関や一般の方からよく質問される事項を問答集としてまとめるなど、懐徳堂を知るための諸情報を記した。
目次
懐徳堂の大事件(江戸時代;明治・大正・昭和前期)
よみがえる懐徳堂の編年史―『懐徳堂紀年』
綴じ込み『懐徳堂紀年』
今に生きる懐徳堂
懐徳堂を知る(懐徳堂の著名人;懐徳堂の重要資料)
懐徳堂問答集(江戸時代編;重建懐徳堂および平成の懐徳堂編)
著者等紹介
湯浅邦弘[ユアサクニヒロ]
1957年生まれ。大阪大学大学院文学研究科教授。中国哲学専攻
竹田健二[タケダケンジ]
1962年生まれ。島根大学教育学部助教授。中国哲学専攻
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感想・レビュー
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きさらぎ
4
2003年に大阪大学懐徳堂文庫が開放され、貴重資料の展示解説などの「アーカイブ講座」が開催された成果をまとめた本。懐徳堂設立から官許を得てどのような学問的成果があり明治2年の閉講を迎えたか。更に中井家などの奔走による重建懐徳堂の開校、そして懐徳堂研究の現在まで、図版をメインに簡潔にまとめたパンフレット。簡単な人物や主要出版物紹介、講義の際の服装や教授の給料事情などにも触れる。多分紹介本として申し分ないが何分60頁の小冊子で千円出すならもう少し情報量が欲しいかもしれない(笑)買うかどうかはお好みでどうぞ。2016/10/30