5万年前―このとき人類の壮大な旅が始まった

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  • サイズ B6判/ページ数 349p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784872578287
  • NDC分類 469.2
  • Cコード C0045

出版社内容情報



ニコラス・ウェイド[ニコラスウェイド]
著・文・その他

安田善憲[ヤスダヨシノリ]
監修

沼尻由起子[ヌマジリユキコ]
翻訳

内容説明

あなたの祖先は、5万年前にアフリカ大陸を脱出した150人あまりの集団のなかにいた。ヒトゲノムが紐解く、人類史の驚くべき真実。

目次

ヒトゲノムが解き明かす人類史の謎
はじまりは5万年前、たった150人
人類が発した最初の言葉
祖先たちの肖像画を描く
ネアンデルタール人たちとの死闘
インドに到達、さらに遠方へ
「定住」という人類史の革命
惨酷と利他―人間性の不思議
人種はかくて世界に拡散した
ユーラシア大語族の謎
ヒトゲノムがあばく歴史の裏側
人類進化の終わりのない旅

著者等紹介

ウェイド,ニコラス[ウェイド,ニコラス][Wade,Nicholas]
イギリス生まれの科学ジャーナリスト。二大科学誌『ネイチャー』『サイエンス』の科学記者を経て『ニューヨークタイムズ』紙の編集委員となり、現在は同紙の人気科学欄「サイエンス・タイムズ」に寄稿。ニュージャージー州モントクレア在住

安田喜憲[ヤスダヨシノリ]
1946年生まれ。東北大学大学院理学研究科修了、理学博士。広島大学総合科学部助手、国際日本文化センター助教授を経て現在同センター教授。麗澤大学客員教授、ドイツ・フンボルト大学客員教授、京都大学大学院理学研究科(併任)を歴任。スウエーデン王立科学アカデミー会員

沼尻由起子[ヌマジリユキコ]
東京生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科卒業後、渡米して読売新聞ニューヨーク支局勤務のかたわらアメリカン・イングリッシュ・インスティテュートで修業。帰国後、大手出版社の編集者を経てフリーライターとして独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

372
著者のウェイドは「ネイチャー」や「サイエンス」などに寄稿する科学ジャーナリスト。本書は考古学や言語学などの他の学問領域も参照はするが、主としてヒト・ゲノムの解析による人類史を跡付けようとした試みである。およそ500万年前に共通の祖先からヒトはチンパンジーと系統を分かった。その後、人類の祖先集団はネアンデルタール人、ホモ・エレクトス、ホモ・フローレシエンシス、そして我々の祖先へと分化していった。そして、5万年前、わずか150人の集団が東アフリカから地球の全域に向けて旅立って行ったのである。現在65億人。2022/04/03

夜長月🌙@5/19文学フリマQ38

67
5万年前から現代までの現生人類の歴史、文化、進化を考古学に加えて遺伝子研究から追います。昨今の遺伝子解析の進歩は時に思わぬ事実を示します。例えば違った地域で同じ器具が使われていれば元は同じ種族で一部が移住したと考えられます。しかし、遺伝子的に全く異なる種族とわかれば偶然の収斂に過ぎないことがわかります。遺伝子から見た歴史と考古学から見た歴史を相補的に合わせ見ることは新たな知見を与えてくれます。厳しい環境で生きのびるという淘汰圧がかかる状態では遺伝子の突然変異が生き延びるための重要な働きをします。2022/04/23

haruka

18
私たちの祖先は、5万年前にアフリカ大陸を脱出した150人の集団のなかにいた。ミトコンドリアやY遺伝子を紐解き、人類の拡散時期や遺伝子変異を探る。私が一番面白かったのは、先史時代は殺戮や戦争が頻発していたのではないかという点。争いによる死亡率は農耕社会以降の比ではなく、半数近くが身近な者を争いで失っていた。戦争は人間の本能に深く根ざすものなのか?乳糖耐性を探ると、遺伝子は短期間でその文明に合わせて変異している可能性がある。つまり戦争を我慢できる人が有利になる環境が数万年あれば、人間は穏やかになる可能性も…?2022/03/19

Y田

9
5万年前にアフリカを出た人間の小集団が広がって現在の世界につながっているという内容。「定住」は革命だという表現に納得する。「現代的な人間」は5万年前に出来あがっていても、定住に適応するのは4万年かかった。それだけ革命的だったと。定住、栽培化、家畜化、等々ものすごい変化だったのがよく分かった。そういうのは気候、環境からも影響を受ける。とにかく色んな条件があっての事だったんだな🤔 今も進化(変化)している人類。これからの未来、人類の種の分化にも言及しており、これも大変興味深い。2023/04/02

刺繍好きの糸ちゃん

4
知り合いの先生が「面白かったですよー」と言っておられ、「読んでみよー」と原著にチャレンジしたが何度か挫折。今回、やっと、読めたどーーー!                  面白かった。人類の歴史の検証に、ゲノムを武器にむかうと、いろんなことが見えてくる。ヒトが服を着だしたのはいつなのか?      宗教は、いつ始まったのか?          乳糖不耐症遺伝子と陶器の使用との関連、などなど、、、人類の新しいミカタに目を開かせてくれる本であった。2019/01/22

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