出版社内容情報
チェイフィッツ,G.[チェイフィッツ]
著・文・その他
青山悟朗[アオヤマゴロウ]
翻訳
内容説明
ハーバード大学の医学生で1991年に自殺したポール・ロザーノの家族が、同大出身のマーガレット・ビーン・バヨグ医師を告訴した。セラピーを口実に彼を誘惑し、3歳児に退行させたうえで、異常な肉体関係を結んでいたというのだ。バヨグ医師が書いたというラブレターや、2人の関係を描いたとされる濃厚なSMセックスのファンタジーが公開され、この事件は全米注目の大スキャンダルに発展した。しかし『ボストン・グローブ』の記者である著者は、センセーショナルな報道ぶりに疑問を感じ、独自に2人のセラピーの過程を調査する。そこで彼が発見したショッキングな真相とは、実は患者のほうが、たくみに女医を「心理操作」していたという事実だった…。4年にわたる「2人」のセラピー。人間心理の「謎」を描きだすノンフィクション。
目次
セックス・スキャンダル
倒錯した性のファンタジー
虐待しないママがほしい
妄想を告発する者
幼児への退行現象
母と子の禁じられた関係
医師を操る患者たち
渦中の分析医
裁かれる性の妄想
医学界の醜い抗争〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あくびこきぞう
1
先だって読んだ「精神分析における境界侵犯」で紹介されていた、1991年にUSで起こった、自殺した患者の遺族が担当治療者を訴えた事件について、新聞記者とその父親(精神科医)が共著で追ったもの。転移は操作可能なものだと思われていたり、アメリカでは精神分析はある程度精神科医たちには知られているのだろうと思っていたが、1991年当時ですらそうではないのだ、とわかった。そしてこの治療者が受けた外傷(彼女は医師免許を返上した)にどれだけ彼女が女性であったことが影響していたことを考えると本当に落ち込んでしまった。しょん2012/03/01
親知らずは存在しない
0
90年代にアメリカで実際に起こった事件の真相。 女性精神科医がセラピーとして大学生の患者を3歳児まで後退させ自分をママだと錯覚させ、その状態で性的な関係を持ち続けた結果その関係に苦しんだ患者が自殺した!というセンセーショナルな事件をめぐる裁判。 めちゃくちゃおもしろい。人間不信になっちゃいそう。 1番コワイのは昔はこんなことが当たり前だったなんて信じられない!っていうよりも今起こってる事件だとしても違和感ないくらい、なにも進んでないところ。 古本で買ったけど、これ文庫化して再販しても売れるんじゃないかな?2018/10/07