出版社内容情報
曜変天目(静嘉堂文庫美術館蔵)をはじめとする中国の天目茶碗の名品から、日本の近代巨匠の天目、現代作家の天目茶碗を取り上げ、天目茶碗の魅力と楽しみを紹介する。また、天目茶碗の名品を所蔵する美術館、現代作家の天目茶碗を取り扱うギャラリーを紹介する。
目次
第1章 天目の名品
第2章 天目の歴史
第3章 近代巨匠の天目
第4章 現代作家の天目
第5章 現代作家の天目の技法
第6章 天目を見る・買う・知る
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
55
藤田美術館の曜変天目茶碗を国立奈良博物館で見て以来、魅了された。今から900年前の南宋時代の中国浙江省天目山で焼かれたものを「天目」と言い、漆黒の釉薬に銀色の斑紋と周囲の青や虹色の虹彩がまるで宇宙のよう。そのうち「曜変」と呼ばれるものは静嘉堂文庫美術館蔵・藤田美術館・大徳寺龍光院蔵の3碗のみ、しかも世界中で日本国内にしかない!曜変と呼ばれるようになった理由も不明。なぜ日本にしか現存しないのか?2009・2017年に南宋時代の宮殿跡で曜変天目の陶片が見つかったのは何を意味するのか?謎だらけの名品。2019/07/03
鯖
18
曜変天目3点同時公開便乗本。別々に何度かは見たことあるんだけど、やっぱすごい。すごいんだけど、現代作家さんが焼かれた曜変天目見て、おおおおすっごいこれすっごい高いんだろうなあと思ったら、一万円台でアレッとなった。見る目は全くない模様。狙って出せる文様ではないところが刀の刃紋のようだなあと思う。宇宙や空やオーロラのような模様もいいけど、木の葉天目が好きだなあ。2019/05/08
やま
7
天目茶碗は奥が深いです。昔、中国でつくられ日本に伝来しそれが今に受け継がれている。本家、中国では残っておらず、近年、発掘調査で破片が発見されたのみ。そんな天目を、国宝から、現代の作品まで載せています。2019/08/03
参謀
5
もともと青の美しさに魅了され、いつかは見てみたいと思っていた曜変天目。その中でも最も美しい世界を持った国宝の「曜変天目」三碗同時期公開ということを知り、本誌に辿り着く。上記の曜変天目の掲載は2椀しかないが、天目にも色々あり、様々な天目が多数収録されている。さらには不可能とされていた現在の陶芸家による新作天目も見ることができる。以前TVで天目に取り付かれた陶芸家を特集していたが、今ではこれほどまでに再現されていたとは。現在の天目もかなり魅力的な出来となっている。やっぱり曜変天目は見に行くしかないな。2019/05/01
sloth_life
0
それぞれの陶芸家がそれぞれの方法で天目に迫っていくのが面白かったです。いつか実物を見に行きたいです。2021/08/08