目次
井上安治と東京風景(吉田洋子)
大判・中判・三枚続
『東京真画名所図解』
井上安治略年譜
『東京真画名所図解』作画場所
井上安治作品収蔵主要美術館・博物館(本書掲載分)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Roko
22
杉浦日向子さんの「YASUJI東京」で知った井上安治という画家の版画集です。とにかく作品数の多さにビックリ。この版画集に収められている、明治初頭に作られた建造物や風景は、その後の震災や戦争でかなり消失しています。残ったものも、戦後の開発でかなりなくなってしまっていて、当時の風景はこういう形でしか見られなくなっています。かつては盛り場であった場所だからこそ、こうやって描かれているわけですが、その後の街の変貌によって過去の記憶が消えてしまっている場所が多いのだなぁと気付かされました。2021/09/04
Kuliyama
1
井上安治の版画が好きで、まとまった形で本になり、早速手に入れて拝読しました。 とても素晴らしく、いつかは井上安治の版画を手元に置きたいです。2019/01/22
kaz
1
小林清親の弟子とのことだが、イメージとしては江戸時代末の浮世絵を思い出させる。初代広重が明治の東京を描いたらちょうどこのようになったのではないかという印象。一方、人物は、広重のような滑稽味のある表情ではなく、例えばルソーのような動きのない感じだろうか。版画集自体は、明治前半の東京の様子がうかがわれて、相応に興味深い。2018/11/20