出版社内容情報
第二次大戦・日本占領下のフィリピンを舞台にとり、そのエンターテインメントせいの高さと幻想的な作風から、アジア版『百年の孤独』と賞賛された傑作小説。
津野海太郎:解説
内容説明
第二次大戦・日本占領下のフィリピンを舞台にとり、そのエンターテイメント性の高さと幻想的な作風から、アジア版『百年の孤独』と賞賛された傑作小説。
著者等紹介
ホルス,テス・ウリザ[ホルス,テス・ウリザ][Holthe,Tess Uriza]
1966年、フィリピン系アメリカ人としてカリフォルニア州サンフランシスコに生まれ、幼い頃から祖父母・父母のフィリピンでの体験談を聞いて育つ。ゴールデン・ゲイト大学で会計学の学士号を取得。会計勤務のかたわらで執筆した第一作目の『象がおどるとき』が高い評価を受けて作家デビュー。現在、夫のジェイスンとカリフォルニア州北部に在住
小島希里[コジマキリ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たなしん
2
日本占領下のフィリピンを舞台にしたアジア版『百年の孤独』ということになるそうだけど、それぞれ完結した物語が結び合わされているのは『カンタベリー物語』に通じるオムニバス形式なんじゃないかと思う。ただ、占領下/以前によって物語と現実がコントラストを描き、その中で個人の物語がまた別の個人の物語として生きられる、というより幾つもの物語を個人の中で編み上げその総体として歴史のある時点を描こうとするのが凄く野心的。それぞれのエピソードが本当に素晴らしくて、ここまで元気のいい小説は久々に読んだ気がします。下巻に続く。2012/05/09
minorisomali
0
図書館で何となく手に取った本。日本占領下がベースなので胸が時々痛くなるけど、常に重苦しいわけではなく、下巻を早く読みたい。これ読んでからフィリピン行ったら良かったかな。何となく。2013/09/15
Q
0
日本軍占領下のフィリピンが舞台なので、描写に関して日本人としては申し訳ないというか重く感じてしまう。途中挫折しかけた。アジア版の『百年の孤独』というけど、本家と比べると挿話で筋が飛ぶというわけではなく、短いストーリーが次々展開されていく。2019/12/10