内容説明
雑誌「Quick Japan」で紹介されるやいなや大波紋を呼んだ、うわさの女流新人小説家によるうわさの小説がついに登場。脈絡のないストーリー展開、数えきれないほどの誤字脱字、敬語のむちゃくちゃな用法の嵐(ルビ・ブリザード)。第1回ジュノン小説大賞最終選考落選後、長らく“幻の小説”だった表題作に、未発表作品「西山さん」「正一新聞」「卯月の朝」を加えた猫田道子処女作品集、ついに刊行。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
71
噂に聞く表題作を取り寄せられることを知り、ようやく読む。雑誌の小説応募で送られてきた作品で受賞は逃したのだが、編集者の間で評判になり短編集になったと聞いた。高橋源一郎が褒めていたという。誤字脱字文法的な間違いが目立つが、不穏な天然さにおののく。正直、小説のアウトサイダーアートだ。しかし、絵画のような映像と違い、言葉を使うことの難しさを考えてしまった。小説、言葉を成り立たせる無意識のコードを考えてしまう。大写しの著者の儚げな近影が哀しい。雑誌クイックジャパンで著者インタビューの記事があるそうだが……2017/09/19
いたろう
49
噂に聞き、怖いもの見たさで図書館で借りてみた。まさに唖然とする小説。そもそも小説と呼んでいいのだろうか? タイトルからして意味不明だし、「ですます」調と「である」調の混在などまだ許せると思う程、誤字脱字のオンパレード、丁寧なのに間違ったおかしな言葉使い、そして脈絡なく飛ぶストーリー。まるで頭の悪い小学生が書いた文章。誤字脱字もワープロならあり得ない間違い、「東京は、空気が汗れている」←汚れて、など、原稿は手書きで、校正でもあえて訂正されていない? で、この本が絶版でAmazonの中古で7千円とは???2016/01/02
訃報
16
狂人が書いたとうわさの小説。Quick Japanに掲載されてる表題作のみ読んだ。めちゃくちゃ面白い。言語センス、言葉選びの破壊力がヤバイ。ある種、日本語の頂点を極めている。これは誰も真似できない。できそうで絶対できない。真似しても寒くなるだけだろう。完全にセンスだ。過言ではなく、ほとんどワンセンテンスごとに突っ込みどころ・笑いどころが訪れる。もしかしてこれは、超絶技巧を駆使して意図的に書かれたものではないかと勘ぐってしまう。突っ込みどころが一度きりではなく、継続しているからだ。意図してなら、天才。でなけ2016/04/26
メタボン
16
☆ 完全に日本語が破綻しているし、ストーリーもハチャメチャ。良く出版したなと、ある意味出版社の勇気に感心。物語の筋が不条理ということ、文体が特殊ということで言えば、芥川賞受賞した黒田夏子のabさんごがあるが、黒田氏の方が日本語としては正しい。「うわさのベーコン」は、あえてこの文体で書いているのではなく、作者の地のものと思われ、正直「精神に異常を来している」のか、帰国子女か何かで日本語がきちんと話せない人なのではないかと思う。いずれにせよ衝撃的な作品であることは間違いない。2014/08/18
fishdeleuze
14
他のレヴューでも指摘されているとおり、誤字脱字も多く、文体も破綻し、ストーリーも突飛だ。テクニカルにやっているともおもえないし、たぶんこういう地の人なのだろう。そういった要素をとり除いても(いやそれだからこそかもしれないが)全体にうっすらと狂気じみた雰囲気があって、それは一体何かと考えていたら、一種の感情失調というか離人感というか、仮面様顔貌の人と会話しているようなある種の欠落さなのではないかと思った。感情表現はしているのだが、そこに感情は伴われていない。あえて言えば統合失調的といえるのかもしれない。2014/12/27