内容説明
高松を目指した水戸光圀公は、そこから足を伸ばして道後温泉から九州を大きく回る諸国漫遊の旅へと歩み出した。お供は例によって佐々木助三郎、渥美格之進、風車の弥七、うっかり八兵衛、かげろうのお銀に柘植の飛猿。諸国の名物、名工を尋ねながら、越後の縮緬問屋のご隠居・光右衛門(実はご老公)は旅を続ける途中、困った人を見かけると黙っていられない。ついつい、お節介に拍車がかかり、自ら進んで事件に巻き込まれていく。旅も中盤に差しかかり、悪代官、悪商人を退治する、ご存じの名台詞も快調に飛び出てくる。TBS系大河ドラマ『水戸黄門』と同時進行の快作長編時代劇小説の新作シリーズ第2弾。
目次
湯煙り義侠の助太刀―松山
情で伝えた焼物の秘技―唐津
茶を救った隠密探察―嬉野
抜け荷買いの汚名ばらし―長崎
騙され姉妹の仇討ち―八代
ご馳走返しの悪人退治―人吉
盗っ人義母の罪滅ぼし―宮崎
命吹き込む竹人形―別府
欲が絡んだ銘作猿芝居―萩
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- 和書
- 「地震占い」を解く