内容説明
作られた神話、あるいは俗説・通説を徹底的な資料の検討によって覆す。かつてないマーラー論にして、スリリングな評伝。
目次
第1章 誕生、幼少時代
第2章 修行時代
第3章 さすらう音楽監督
第4章 ヴィーン時代・前期
第5章 結婚と新しい仲間
第6章 ヴィーン時代・後期
第7章 運命の年
第8章 新しい生活
第9章 嵐の予感
第10章 断ち切られた未来
著者等紹介
前島良雄[マエジマヨシオ]
1955年、名古屋生まれ。音楽評論家・翻訳家・予備校講師。国際マーラー協会会員、日本シベリウス協会維持会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ジョンノレン
45
マーラー本連続攻撃で手に取ったが、直前に読んだ村井翔氏の簡潔で卓越した文章に慣れたせいもあるが、この本の著者の文章締まらず、論理の切れ味も生ぬるく、アルマの記録のみでその印象操作を目の敵にしているが、より広い人間関係や証言、例えばマーラーを長年見つめてきたバウワー-レヒナーの証言も事あるごとに添えて、より広範な視野で全体感の中で浮き彫りにという村井氏のスタンスとは大違い。この本お勧めできません。2025/11/13
どら猫さとっち
7
19世紀中盤から20世紀初頭まで、指揮者として交響曲と歌曲集を世に送った作曲家として、クラシック音楽史の重要人物であるマーラー。彼の生涯と真実に迫った評伝。幸福と栄光、失意と絶望の狭間のなか、新たな音楽の在り方を模索した彼の姿が、事細かに描かれている。音楽は難解で理解するには時間はかかるが、豊潤な響きは彼の人生を象徴するかのようだ。マーラーを知り尽くした著者に納得。2024/10/05
Mai
3
これまでのマーラー像を一蹴しようとした意欲作。不遇だとか死の影に脅かされたなどというイメージを払拭する意図が強くうかがえる。ただ個人的には、マーラーに対してそのような印象は元来持っておらず、むしろ本書にあらわれているようなエネルギッシュな作曲家・指揮者像であったので、違和感はなかった。確かにいくつかの逸話は真実だと思っていたため、そうではなかった可能性を知ることができたのは有益で、それは緻密な研究の為せる技なのだが、正直、「何度も言うが××は全くの出鱈目だ」というようなネガティブな口調の連続には辟易した。2025/07/31
あやてい
0
マーラーの生涯をたどりながら、「悲劇の作曲家」という作られたイメージを覆していく。いっそ小気味よいのだが、自分自身のマーラー像の大幅修正を迫られて戸惑っているところでもある。孤高の人ではなく自分の演奏に同時代の作曲家を積極的に取り入れて行ったことなど。死に向かう苦悩と葛藤、そして諦念というイメージが定着した第9をどう捉え直すか、いまものすごく頭を抱えている。2014/12/13
めっちー
0
今までのマーラー像はアルマの伝記による所が多かったが、その伝記も嘘が多いというのが解り、マーラーの手紙や言動でマーラー像をひっくり返すのは良かったが、「本当にそうなの?」と思う所が少なからずあった。2013/07/09




