内容説明
育児中の親たちの相談に応じていると、自分の子どもの時代の何らかのネガティブな体験が、その人の育児のつらさや迷いの何らかの引き金になっているなと感じさせられることがたいへん多い。いわゆる世代間伝達というものだが、これまでそうしたケースでは自分の親に対してその恨みに似た感情をぶつけることが大事だといわれてきた。感情の発散である。しかし角田氏は、それだけでなく幼い頃のイメージを意識的に作り直すことで、この危機を乗り越えることが可能だということを実践で多く試みてこられた。その豊富な体験をもとに書き下ろしたのが本書。親支援の新たな指針として格好の書になるだろう。
目次
第1章 乳児期における「育て直し」の提案
第2章 親として保育者としてどうあるべきか
第3章 「育て直し」の展開
第4章 発達課題の見わけ方
第5章 親としての「子育て」の取り組み
第6章 園で取り組む虐待
第7章 ケーススタディ
第8章 対談
著者等紹介
角田春高[カクタハルタカ]
昭和46年3月、愛知県立大学文学部社会福祉学科卒業と同時に、愛知県職員となる。愛知県心身障害者コロニー短期母子療育施設「緑の家」でケースワーカーを皮切りに、児童相談所、保健所、福祉事務所、保育大学校に勤務。乳幼児から老人世代までの相談活動から一生の中での「今」に相談に乗ることを学んだ。昭和58年頃、精神障害者とのデイケア活動や相談活動を通して「育て直し」を着想。さらに、子どもは七つの発達課題をくり返して大人になると「二段階人格形成」を構築し、その後の相談活動で検証を重ねてきた。また、昭和61年から保育者との事例研究会でスーパービジョンに取り組む。平成5年4月から保育大学校で教鞭を執るとともに、気になる子に対する「育て直し」保育の検証と普及に努める。平成11年4月、愛知学泉短期大学幼児教育科教授となり、保育者養成と現職教育で「二段階人格形成」による「育て直し」を提唱、普及に努める。臨床心理士(第3012号)。あいち子どもケア研究会会長
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