内容説明
DV夫から逃れて生活保護に…。前向きに、ひたむきに、元気に生きる筆者がつづる生活保護のありのままの世界。
目次
第1章 生活保護を受けるまでが大変です
第2章 めでたく?生活保護を受給
第3章 生活保護の暮らしってこんなです
第4章 ケースワーカーってどんな人?
第5章 こんなことも知っていただければ
第6章 大切な居場所と仲間たち
第7章 生活保護バッシングと制度改正
著者等紹介
和久井みちる[ワクイミチル]
北海道で生まれる。大学卒業後、障がい児者、高齢者の介護や支援に携わった後、地方公務員として福祉現場を経験。DV(ドメスティック・バイオレンス)によってうつ病で失職。生活保護制度を利用するに至り、生活保護問題に当事者として関わりながら4年を過ごす。現在は就労ができるようになっている。生活保護問題対策全国会議幹事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リョウ万代ホーム施主|貯金おじさん
33
主張の論理があたしは可哀想、世の中が悪いっていう感じなので、感情的に読むと正にイライラする作品。受給者の現状を知るには良いかなと思います。2017/04/18
AICHAN
33
図書館本。生活保護費を不正受給している人はごく少ない(全体の0.4%)。しかし日本人の中には受給者全体をそう見る人が多い。生活保護制度は追い詰められた人のための最後のセーフティーネットである。マスコミによる生活保護バッシングにより政府は生活保護制度を見直す動きをみせている。生活保護受給者は最低の生活をし監視下のもとで肩身狭く暮らしている。それでも生活はできる。生きていける。しかし、その制度が改悪されたらどうなるだろうか。そういうことをこの本は訴えている。2017/03/01
kinoko_kinako
16
2.5 うーーん。ちょこちょこ違和感。「著者曰く、例えば収入があれば保護費から引かれる。」保護費は最低生活費に足りないお金を補填する制度だと思ってたけど、著者って生活保護ありきの感覚なのか。それと高校生のアルバイトですら収入として申告と著者は不満そうだが、かなり控除されてるはず。それに入学時は高校準備金、入学してからは毎月通学定期代とかの高校就学費が支給されるよね。ケースワーカー視点の小説も読みたいけど守秘義務の関係で難しい? 今は保護受給者よか保護を受けられない低所得の人を救済する制度が必要だとおもう。2013/05/25
たっきー
11
「働かないで生活保護で遊んで暮らせるなんてずるい」などの生活保護に関するバッシングは多いけれど、これを読んで実際に受給したいという人はいないのではなかろうか。問題になっている生活保護の不正受給はわずか(1%未満)。それでも批判的なのは多くの人も必死で働いていても生活が苦しいから。今の日本は不測の事態が起こるとすぐに転落する社会。生活保護受給者を批判するのではなく、受けざるをえない人が増えている社会のシステムのあり方を考えないといけないと思う。2015/12/23
れい
8
【図書館】生活保護のリアル。生活保護制度に批判的な人にも、感情的にならず、冷静に書き連ねておられる。DVの酷さが少しでもかかれていたら、私はもう少し、彼女に肩入れできたろうに、全く書かれていなかった。彼女は元々福祉の畑の出身なので、まさか自分がそんな目に会うとは本当に思っていなかったろう。再起できる力を育てるための多角的な支援が必要なのだろう。勿論、社会構造の改革も必要だとは思う。2015/08/18