内容説明
長崎の一隅から興ったオランダ学は、やがて全国に拡がり、ついに日本開国の一大原動力となる。オランダ語・ロシア語・フランス語・英語を修め、ヒポクラテス・デカルト・コペルニクス・ニュートンを紹介するなど、近代日本は、通詞の外国語学習によって、強固な土台が築かれた。長崎出島で活躍した阿蘭陀通詞の真の姿を描く。翻訳大国ニッポンの原点をさぐる。
目次
南蛮通詞から阿蘭陀通詞へ
長崎通詞の使命と活躍
長崎通詞とその蘭語学習
紅毛医術・思想の摂取と翻訳
西欧科学・コペルニクスの翻訳
古今独歩の阿蘭陀学者
通詞と諸外国語の学習修業
紅毛学・博言学の達人
俊才の語学教育とシーボルトの協力者
英和辞典の編集と英学の先駆