出版社内容情報
なんとなく気分がよくなる
絵本になりました。
いきなり登場、パン屋さん。
インタビューのひと、デパート帰りのひと、恋人たち、
おまわりさん、たぶん強盗のひと、文豪のひと...。
なんとなく、なんとなく...と、
どんどん話がつながっていきます。
ところが、このなんとなくが
たいへんなくせもの。
なんとなく、なのに
なんで?!と
聞きたくなることばかり。
心がゆれる、ひきこまれる。
たのしい混乱とは、こういうこと?
五味太郎さんからのメッセージ
お婆さんがぽつりと言うのさ。
「わたし なんとなくここまで来ちゃったみたい...」
なんてさ。九十を少し超えたお婆さんがだよ。
その時ぼくは思ったの。
「なんとなく」は限りなく深い。限りなく濃い。
そして限りなく美しいってね。
そう、「なんとなく」はけっこう「なんとなく」なんだけれど、
それでいてすごく「なんとなく」なんだ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kawai Hideki
81
パン屋が自転車を作ったり、インタビューの人が道路を掃除したり、デパート帰りの人が表彰台にのぼったり、強盗が壊れた柵を直したり、どっかの会社の秘書の人が水着になったり、みんな、連鎖的発作的刹那的にただ「なんとなく」何かをする絵本。主役は左上のパン屋さん。なんとなく自転車やパンツを作ってしまう、なんとなくのパン屋なのだ。一応、パンは売っているらしい。娘は、「表彰台」の響きが気に入ったらしく、手近な缶の上にのぼっては「ひょーしょーだいにのぼったよ!」と嬉しそうだった。2015/03/22
AKIKO-WILL
33
五味太郎さんの発想が面白い絵本!色んな人がなんとなく予想外な事をして!なんで?なんとなく笑 ページめくるのが楽しかった!2016/04/02
遠い日
17
ものごとの偶然と必然を、五味さんらしいテイストで描く。なんとなくすることは、気の赴くままのことだから、みんななんとなくいい顔してる。「〜であるべき」という固い考えに縛られがちな毎日から、ちょっと解放された気分。2015/07/26
千尋
17
図書館で立ち読み*様々な職業の人々が「なんとなく・・・」という理由で自分の職業とは関係のない行動をとるおはなし**リズム感がある文体で読んでみて面白かったです*2011/09/29
anne@灯れ松明の火
16
新刊棚で。ホントに脈絡がない。それを「なんで?」「なんとなく」でつなげていく。これでひとつの絵本になるんだ~と、ちょっとビックリ。絵もかわいいし、五味ワールドだとは思うけれど、イマイチ引きぎみ。なんでか?って。なんとなくだよ~2011/10/27