内容説明
本書では、奈良時代から平安時代にかけて日本に流れ込んできた中国文学の影響を受けて、平安時代の和歌が新しい世界を切り開いていく過程の一端を明らかにした。
目次
第1部 視覚を超えて(風の音の系譜;聴雨考;楽の音と歌声をめぐる小考;「匂」字と「にほふ」―菅原道真と和語の漢字表記 ほか)
第2部 四季の景物の展開(花と「のどけし」―平安詩歌における花詠の展開と中国文学;雨後の爽涼―白氏文集詩句の改変と新しい自然詠の誕生;紅葉降る宿―古今集時代における「長恨歌」享受の一端;冬歌の詠―平安詩歌における「夜」の展開と貫之)