内容説明
明治40年以後の鴎外に目を凝らし、繊細にして雄勁に、広い視座をもってその人と文学を考察する。
目次
その小説空間
『青年』―冷めた意識から昂揚へ
鴎外と生命主義―「真の生」への希求
『蛇』の考察―二つの観点
『雁』小考―「寂」の表象
『流行』及び『さへづり』の周辺―鴎外と「三越」の関係
鴎外歴史小説と『高瀬舟』
『阿部一族』―あるニヒリズム
『安井夫人』再考―「サフラン」『毫光』との検討
鴎外ともう一人の軍医―紅葉の葬列
鴎外と京都―ある精神の断層
「『伊沢蘭軒』森鴎外自筆増訂稿本」の考察
『峰子日記』考



