内容説明
“本の未来、情報の未来、そして―印刷の未来”。電子端末の台頭、紙の消えゆく社会…。紙文化の未来はどこに向かうのか。デジタル情報化社会の奔流に立ち向かう老舗印刷屋最前線。
目次
第1章 電子書籍狂騒曲(ダウンロードは文学を変える;電子書籍の時代に出版社は必要か ほか)
第2章 IT化社会の奔流(寓話、大波・小波;無線LANの時代 ほか)
第3章 ネットに転ずる印刷業の行方(活版を知らない子供達;ペーパーレスの自己矛盾 ほか)
第4章 果てしなき情報の未来(この雑誌は有料です;スキルインフレ ほか)
著者等紹介
中西秀彦[ナカニシヒデヒコ]
1956年生。1980年京都大学文学部心理学科卒業、株式会社社会行動研究所勤務後、1985年中西印刷株式会社入社、1993年、同社専務取締役。1999年‐2000年立命館大学非常勤講師(情報文化論・情報化社会論)、2002年‐大谷大学非常勤講師(情報社会論)、2005年‐日本ペンクラブ電子メディア委員、2009年‐同言論表現委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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のの
1
今更ながら… 印刷やさんから見た書籍界隈のはなし。電子書籍メインかと思いきやよもやま話で面白かった。と同時に… どうでもよいけど、表紙デザインはちょっとよくないと思う。2011/11/13
R
1
後書きの、経営者としては電子書籍を推進し、個人としては抵抗したがっている、というのが非常に印象的。 この本以上に、『古い話』と思えてしまうだろうとは承知で、以前の著作も読もうと思う。2011/07/09
fuchsia
1
電子書籍、グーグルブックスの脅威にさらされる出版業界を印刷屋さんからの視点で斬る!みたいな内容かと思ったらそれは1/3ぐらいだった。残りはパソ通とかの達人だった(らしい)著者の懐古話とか、ガジェットコラム、小規模ネット通販の難しさとか。まあ、最新の話題とかはそれこそ電子版でおっかけるべきなのかしらね。あと、50過ぎて若旦那ってちょっと苦しいと思うの。2010/09/13
ゐわむらなつき
0
課題のために読んだ。筆者が2006年から2010年までに書きためたものを再編したものらしい。評論と言うよりブログを読んでいるような感覚だった。印刷業界の苦悩がありありと伝わってきた。2012/06/19
minoguchi
0
このタイミングでの発行なので、EBook2.0 Forum「E-Bookと印刷業」( http://www.ebook2forum.com/2010/03/ebook-and-printing-business-1/ )で展開されているような議論を期待していたのだけれど、(一部取り上げられてはいるものの)ちょっと肩透かしだったかな、というのが正直なところ。それにしても、4~5年前の話題がずいぶん昔のことのように思われてしまうことに、この間の状況変化の速さを改めて…。2010/09/17