内容説明
かつて1920年から22年にかけて、シベリア鉄道沿いの極東地域に「極東共和国」という国が存在していた。これまでソ連では、この国は革命と内戦の過程で日本軍との軍事的衝突を避けるための戦術として、人為的につくられた緩衝国家にすぎないとされ、ほとんど取り上げられることはなかった。ところが最近、歴史の見直しが進み、この国への言及がみられるようになった。日本、アメリカ、ロシア、ドイツ、フランス…野望うずまくシベリアの大地で繰り広げられた息をのむ攻防戦。
目次
序章 幻の共和国
第1章 革命の嵐
第2章 干渉軍の上陸
第3章 野望うずまく大地
第4章 極東共和国の樹立
第5章 緩衝国家の機能
第6章 極東共和国の消滅
終章 いま甦る幻の共和国