内容説明
昨日末の第3次公定歩合引き上げをめぐる日銀対大蔵省の闘いは凄絶を極めた。日銀の主張が大蔵省の力でねじ伏せられ、今日に至るもさまざまな後遺症を残している。“物価の番人”を自負し、必要があれば政府と対峙してでも経済の安定を計るべき日銀が、それ以降、自信喪失におちいってている。とりわけホープと目されていた三重野新総裁の対応のまずさが目につく。はたして日銀は“大蔵省本石町支店”から脱し、王朝を甦らせることができるのか。
目次
第1章 確執―日銀V.S.大蔵省
第2章 怨念―因縁の抗争、その表裏
第3章 宿命―日銀法・戦時立法の亡霊
第4章 迷走―新たなる挑戦、日銀は甦るか