内容説明
2歳の女の子カンナちゃんは、食べたものが肺に入ってしまう喉の障害によって食べることも水を飲むこともできません。このままでは、カンナちゃんの体が衰弱してしまう…。母・陽子さんは生きてほしいと手術に踏み切りますが、カンナちゃんの声は失われてしまいました。声が出せず、コミュニケーションの手段を奪われたカンナちゃんからは、笑顔が消えてしまったのです。ところが、クリスマスイブに…。
目次
1 誕生
2 異変
3 闘病
4 誓い
5 犠牲
6 葛藤
7 奇跡
8 希望
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sleep@芒羊會
9
授業で紹介され、拝読。(・∀・;)いやぁ、世の中 いろいろな人がいるものだ。私も事故に遭いICUで目覚めた夜、泣いても自分の声が出ないことに衝撃を受けたことを覚えている。そこから合唱部にて言語障害を克服し、麻痺した左半身でピアノを弾いて教員免許を取り、合気道で動きを矯正し、と色々あったけど、この子はそれ以上。失った声を食道発声で取り戻すということもだけど、左半身麻痺でも両利きっていうのがまた…。そして、そんなカンナちゃんを支えるべく尽力しているお母さんはじめ家族にも頭が下がる。2021/05/01
TK
2
とても良いお話でした。2015/05/07
超介
1
小さな子の、命の強さに感動しました。2016/10/05
ささゆき
0
食べるために声を失うか、話すために食べることを諦めるか。当の娘に相談もできないまま、この選択を迫られた母。結局命を守るために、娘の声を失う決断をするが…。 3歳という幼さで、病気に立ち向かうカンナちゃんがすごすぎる。奇跡なんて言葉で表せない。自力で奇跡を生み出したカンナちゃんの努力と強さに脱帽だ。そしてそれを支えたお母さんにも。 2023/04/07
ぱんぷきん
0
命の輝きを見よ。幼いカンナちゃんが繰り返す検査、手術に耐えて耐えて過ごす姿を想像すると思わず泣きそうになってしまう。さらには声の喪失。痛みには耐えられても、他人とコミュニケーションがとれないストレスは計り知れないことが伝わってくる。しかし、絶対声が出せないはずなのに、そこから声が出せるようになる奇跡。完治したわけでもないけれど、救いがあってくれて良かった。最後まで発熱の原因が不明だったので、そのことは気がかりだけど…。皆が医療に関心を持ち、投資するようにするためにも本書を国民の必読書に指定して欲しい。2022/02/17