内容説明
明治3年、松岡藩主(旧水戸藩附家老)から抜摺され、諸藩の俊才と共に大学南校(東京帝国大学の前身)に入学。初め英学・法学を学び、やがて植物学者への道に進み、以後ドイツに留学中、斯界の先覚者との交流もあり、帰国後は植物分類学その他、多岐にわたって大学の講座増設に尽力、今日の東京大学理学部植物学研究の基礎を築かれた。本書は、日本が世界に誇れる松村博士の全貌を紹介する。
目次
生い立ち
水戸藩東北部の中心松岡城
異国人大津浜上陸と祖父松村平大夫
就将館と貢進生松村任三
英学、法律学から植物学への変身
モースの大森貝塚発掘に参加
任三の洋行日記とドイツからの手紙
牧野富太郎を救った松村任三
牧野富太郎から見た松村任三
明治天皇に御進講〔ほか〕