内容説明
1640年、「はる」15歳、バタヴィア到着。可哀そうな「はる」像は創作だった!鎖国時代、日本史から排除された人々は、異国でどのような生涯を送ったのか。グローバル化されたバタヴィアの街で多様な民族と文化を受け入れながら、たくましく生を全うした「はる」たち移住日本人女性。彼女たちの地域に根差した生活者としての姿は、17世紀の日本史に新たな視点を提供する。オランダ語史料、日本語古文書・研究書に基づき、「はる」の伝説と実像を考証。
目次
序章 課題の設定と構成
第一章 「ジャガタラ文」
第二章 西川如見の思想と「じゃがたら文」
第三章 バタヴィア社会と日本人女性たち
第四章 「はる」の残存史料と孤児財産管理局
第五章 日蘭貿易への苦情文書―「訴状」と「そ志やう」
結論 「はる」の存在とその研究意義
著者等紹介
白石広子[シライシヒロコ]
1944年大阪市に生まれる。博士(歴史学、青山学院大学)。2003年学習院大学人文科学研究科日本語日本文学専攻博士前期課程修了、2022年青山学院大学文学研究科史学専攻博士後期課程修了、博士(歴史学)学位取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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