出版社内容情報
半世紀以上の交流から素顔の谷川俊太郎を描き、その独自の詩世界を読み解く!
《昨年、11月、谷川俊太郎氏、長逝。谷川さんの詩は、ひときわひろく多くの人に長く読み継がれてきました。『二十億光年の孤独』から最晩年作まで。いったいその世界をどのように感受したらいいか。当方、およそ半世紀ちかく、詩人の近くにあること親交を深めてきました。ついてはこの本を借りて谷川詩世界を読み解いてゆきます。――正津勉》
谷川俊太郎さんと長年公私にわたって交流を重ねてきた詩人が、これまであまり語られることのなかった貴重なエピソードを交えながら、その思い出を綴る。
【目次より】
第一章 ネリリし キルルし ハララし――「二十億光年の孤独」
第二章 詩人のふりはしているが/私は詩人ではない――「鳥羽Ⅰ」
第三章 自分の些細な感覚にこだわってみよう――「ナンセンス・カタログ」
第四章 ひとつのアルカディアに近いところだったかも――「我がアルカディア」
第五章 高原へ来て/世界を欠席してしまった――「山荘だより」
第六章 結局死というのは結婚なんですね。――『魂にメスはいらない』
第七章 声は涸れ/足は萎え/母を売りに行った――「母を売りに」
第八章 本物のヌードと画のヌードはどちらが/本物のヴァギナと画のヴァギナは――「画廊にて」
第九章 かっぱかっぱらった/かっぱらっぱかっぱらった/とってちってた――「かっぱ」
第十章 父はやせていたからスープにするしかないと思った。――「父の死」
他 全十六章
【目次】