出版社内容情報
三浦綾子文学の真の神は
キリストではなく、北海道ではないだろうか。
三浦綾子は従来キリスト教作家と見做されてきた。しかし、本書では、三浦綾子の作品を北海道文学の原型(暴力性、犠牲性、相克性、抵抗性)を示すものとして再解釈し、従来の宗教作家として「のみ」の側面を批判する。
本書は、前著『桜木紫乃の肖像――北海共和国とクシロの人びと』及び『原田康子の挽歌――北海国の終焉』に続く北海道文学批評全三部作を構成するものである。
【目次】
内容説明
三浦綾子文学の真の神はキリストではなく、北海道ではないだろうか。三浦綾子は従来キリスト教作家と見做されてきた。しかし、本書では、三浦綾子の作品を北海道文学の原型(暴力性、犠牲性、相克性、抵抗性)を示すものとして再解釈し、従来の宗教作家として「のみ」の側面を批判する。本書は、前著『桜木紫乃の肖像―北海共和国とクシロの人びと』及び『原田康子の挽歌―北海国の終焉』に続く北海道文学批評全三部作を構成するものである。
目次
第1章 三浦綾子の楽園(楽園の誕生;楽園の領域;楽園の原型)
第2章 北海国の恩寵(暴力性;犠牲性;相克性;抵抗性)
第3章 楽園の精神性(白痴性・純真性・衝動性・原始性―『雪のアルバム』;反内地性・反国家性・反天皇性・反伝統性―『銃口』;三浦綾子と北海道文学)
著者等紹介
南富鎭[ナンブジン]
1961年~。大韓民国慶尚北道出身の文学研究者。専門は日本近現代文学、日韓比較文学、植民地文学、松本清張、村上春樹、北海道文学など。慶北大学校国語国文学科卒業。高等学校の国語(韓国語)教師を経て、1990年に日本文部省国費留学生として来日。筑波大学大学院文芸言語研究科で博士号(学術)を取得。日本学術振興会外国人特別研究員。早稲田大学、筑波大学で非常勤講師を勤める。2003年より静岡大学人文社会科学部助教授。2006年より同教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



