出版社内容情報
リスト、パガニーニに支援され、シューマン、ショパンの支持を受け、ワーグナーに比肩しながら母国での活動に苦闘したフランス・ロマン主義の風雲児。
書簡や自伝、主要作品の分析、錯綜する人間関係を通して多感な鬼才の人間像を剔出。
今回のベルリオーズはこれまでの三作のように一つの論点を設け、それを展開して結論に至る方式ではなく、むしろベルリオーズの人間性に焦点を当て、多方面からの視点を加えて、その立体像を浮かび上がらせることを心掛けた。彼の音楽作品については、その全体像を見るのではなく、あくまで「ドラマと音楽」という観点から、三作品のみに留めた。主に残された書簡や自伝から構成し、ベルリオーズ、そして彼を取り巻くワーグナーやリスト等の声が直接響き、こだまする作品にしたいと考えた。(「終わりに」より)
内容説明
リスト、パガニーニに支援され、シューベルト、ショパンの支持を受け、ワーグナーに比肩しながら母国での活動に苦闘したフランス・ロマン主義の風雲児。書簡や自伝、主要作品の分析、錯綜する人間関係を通して多感な鬼才の人間像を剔出。
目次
第1部 ベルリオーズの生涯(生誕よりパリ遊学まで 一八〇三年‐一八二〇年;パリ音楽院入学より“幻想交響曲” 一八二一年‐一八三〇年;イタリア留学から“レクイエム” 一八三一年‐一八三七年 ほか)
第2部 作品論 ドラマと音楽(“幻想交響曲”;劇的交響曲“ロメオとジュリエット”;“トロイアの人々”;まとめ ドラマと音楽について)
第3部 ベルリオーズとリスト そしてワーグナー(一八三〇年から一八五〇年まで;一八五二年から一八五五年まで;一八五六年から一八五八年まで;一八五九年から一八六一年まで;一八六一年以降の三人の関係「未来の音楽」と「シャリヴァリ学派」)
著者等紹介
村山則子[ムラヤマノリコ]
佐賀県生まれ。東京外国語大学フランス語科卒。放送大学大学院修士課程修了・表象文化論の研究を行う。東京藝術大学音楽研究科修士課程および博士後期課程修了。音楽文芸の研究を行い学位取得・学術博士。また、村山りおんの筆名で詩や小説の創作を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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