出版社内容情報
死刑廃止に身を捧げてきた著者がしたためる信念の書。
死刑廃止について、「学者」に止まらず「活動家」としても先駆的にその人生をかけて取り組んだ菊田幸一先生が渾身の力を込めて学術的でかつ歴史を語った「遺言書」である。(平岡秀夫/元法相/弁護士)
本書、ある意味では“身勝手な”遺言書である。但し個人としては、著者の生存中に、死刑モラトリアムは実現すると信じている。が、すでに卒寿を過ぎた老輩としては、仮に明日にもあの世に旅立っても不思議ではない。
著者は、国家が殺人者を法の名のもとに殺すことは絶対にあってはならないと半世紀もの長期にわたり著書や論文で、あるいは講演で訴えてきた。本書は、その軌跡を振りかえり、もって後世の糧とするものである。
内容説明
死刑廃止に身を捧げてきた著者がしたためる信念の書。
目次
第1章 『新社会防衛論』を基軸とするモラトリアムの提唱
第2章 死刑廃止論者の思想形成とその運動
第3章 ふたたび国際的な視点から
第4章 死刑廃止を政治日程に上げる
第5章 行刑改革会議と死刑廃止議連
第6章 すべてが暗転した
第7章 弁護士として運動に参画する
第8章 福井大会「宣言」を検証する
第9章 日弁連死刑廃止委員会に期待できるか
第10章 もっと国民的な議論を
著者等紹介
菊田幸一[キクタコウイチ]
1934年生まれ。1957年、中央大学法学部卒業。1964年、明治大学大学院博士課程修了。1963~64年、カリフォルニア大学犯罪学部留学。大学院在学中より法務省法務総合研究所研究官補(1962~67年)を経て、明治大学法学部教授(2004年定年退職)。現在、弁護士、明治大学名誉教授、法学博士(明治大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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