内容説明
近代的人間の典型とも呼ばれる「ファウスト」と、その多義性に最初に気づき翻訳した日本人、森〓外―現代社会の問題に繋がる、長年の論考の集大成。
目次
序章 ファウストは救われるか?あるいは近代と時間(予備的考察)―いくつかの日本近代文学作品を手掛かりに
第1章 『団子坂』での「対話」、あるいは「メフィスト鬼」のこと
第2章 時間論的にみた『舞姫』/「グレートヒェン悲劇」
第3章 ファウストの「救い」/豊太郎の「恨み」
第4章 節蔵(『灰燼』)とメフィスト―近代的悪魔としてのニヒリズム
第5章 望遠鏡と顕微鏡、あるいは「仮面」社会の小道具たち(補論)
著者等紹介
田中岩男[タナカイワオ]
1950年、北海道に生まれる。2016年、定年により退職。現在、弘前大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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