内容説明
ロカールがいなければ、「CSI」シリーズも「科捜研の女」も誕生しなかったかもしれない?現在の科捜研の礎を作ったエドモンド・ロカールの生涯を描く。
目次
第1章 近代警察の誕生
第2章 ロカール、犯罪学者を目指す
第3章 サン=ジャン通り三十五番地
第4章 ロカール博士の驚異の事件簿
第5章 シャーロック・ホームズからエドガー・フーヴァーへ
第6章 ドイツ占領下の科学捜査研究所
第7章 さらば、シャーロック・ホームズ
エピローグ 新たなヒーロー
著者等紹介
ショーヴィ,ジェラール[ショーヴィ,ジェラール] [Chauvy,G´erard]
1952年生まれ。フランスのジャーナリスト、歴史研究家。主に出身地リヨンや第二次世界大戦中の歴史、レジスタンス活動に関する数多くの著書を出版
寺井杏里[テライアンリ]
上智大学文学部フランス文学科卒業。翻訳者。日本シャーロック・ホームズ・クラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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パトラッシュ
109
犯罪捜査技術を近代化したエドモン・ロカールは、フランスのホームズと称するにふさわしい功績を残した。弾道学、化学分析、毒物学から指紋や筆跡鑑定まで、ホームズ個人が身に着けた犯罪関連の諸分野に関する専門家を揃えた科学捜査研究所を創設し、犯罪者が現場に残した痕跡を暴き出すシステムを初めて確立したのだから。学ぶべき内容を本に著し、各国の研修生に教えることで、警察は事件解決のためなら暴力をも辞さぬ旧来の体質から脱皮できたのだ。科学捜査を発展させた先覚者ロカールに対し、すべてのミステリ愛好家は敬意を表するべきだろう。2023/05/21