内容説明
頁を開いて、文学の魔窟へ!御伽草子『御曹子島渡』と兵法書「虎之巻」、中世の護符から江戸時代の『老媼茶話』、ラフカディオ・ハーン、西洋魔術の輸入、三島由紀夫に原民喜、そして『鬼滅の刃』まで、日本文学に潜む「魔術」を多角的に抉り出す。
目次
第1章 中世の物語と呪術・身体―御伽草子『御曹子島渡』と兵法書「虎之巻」をめぐって
第2章 護符の神学―中世神道と魔術の世界
第3章 『老媼茶話』の魔術
第4章 ラフカディオ・ハーンに誘われて―魔術・心霊・怪談、そして異端神道
第5章 西洋近代魔術の到来―井上勤訳『龍動鬼談』をめぐって
第6章 三島由紀夫の超常論理―『美しい星』における円盤学と占星学
第7章 崩れ墜つ天地のまなか―原民喜の幻視における魔術的現実
第8章 『鬼滅の刃』における「鬼」たちの魔術的力―鬼の始祖・鬼舞辻無惨をめぐって