感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
132
2021年サントリー学芸賞を受賞した「土偶を読む」は読メでも評判の良い本でした。しかし、考古学界ではほとんど認められていない。どこがおかしいのかについて各々の土偶につき懇切丁寧に検証している。土偶を読むではまず思いつきが先行して、それを裏付ける資料に偏りがみられると指摘している。では改めて土偶とは何か?考古学も人類学も元は同じテーブルで議論をしていた仲間である。縄文時代の研究をハイブリッドで統合する学問領域が理想です。現在出土している土偶の総数は約2万点。考古学では形式編年が重要視されていることを知った。2023/07/12
やいっち
62
吾輩も早々に話題の竹倉史人著『土偶を読む』(晶文社)飛びつき、安直にも素直に鱗が落ちる思いがしたものである。 一方、考古学の専門家の評価は厳しいか無視。2023/12/02
たまきら
51
子どもの頃韓国語で万葉集を読み解こうとする試みの本を読んだが、その後大変な批判を受けていたのを思い出した。なぜ「へえ!面白いこと考えつくね。でもここはちょっと苦しくない?」と楽しく議論し合えないのだろう?専門家だからこそ、ここは横綱のようにがっちり受け止めてほしい。色々な説で考古学を盛り上げていってほしいな、と思う素人です。2023/09/21
ダミアン4号
41
ショックです“土偶を読む”の新説を絶賛していたので…まさか…諸手を挙げ賛同していた自分が心底、恥ずかしい。バカバカ!でも正体不明の違和感を感じていたのも事実。例えば遮光器土偶/シャコちゃん=里芋説。読直後に東博で常設のシャコちゃんをじっくり見学する機会があり、どれどれこれが…と見直すと手足は里芋の表皮/形状的な雰囲気は感ぜず…ん?違うかな…ネットにアップされている写真には“そういう雰囲気”がする物もあるんですけど実物は全然違う。エンタメとしては面白いけど歴史の教科書を塗り替える様な学術的に正しい物じゃない2023/08/18
kan
39
「土偶を読む」の物語性は印象的だったが、長い縄文での変遷や相互の影響を無視しているのが引っかかった。本書は、編年と類例の重要性を説き、文化全体のコンテクストを視野に入れた考察が不可欠と喝破し、単純な形態的比較を一蹴する。徹頭徹尾学問と読者に対して誠実で読み応えがあった。表現や構成、書き手にも配慮がなされ、「ネタにマジレス」にならないギリギリのトーンの一般書として丁寧に検証する。終盤ではポピュリズムと反知性主義や専門知の否定の危険を指摘し、読者としてもぐうの音も出ない。「読むを読むを読む」が読みたいものだ。2023/08/22
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