感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
124
「大きさも深さも違う花瓶にはそれぞれ似合う一輪がある」「いつからか頭のなかで飼っている悩みがついにお手を覚えた」「愛された犬は来世で風となりあなたの日々を何度も撫でる」「もがくほどしずむかなしい海だから力を抜いて浮かんでいてね」「この夢の由来はきっと母さんに読んで読んでとせがんだ絵本」 「実家にはいつもバナナがある きみがふいに帰ってくる日のために」「「まっすぐ」の文字のどれもが持っているカーブが日々にあったっていい」いろいろ沁みました。2023/05/20
はっせー
120
この本には力がある。そしてこの本を手元にあるだけで言葉の宝箱を持っている感覚になる!読者にお題をいただき木下さんがそれに答える。その答えをまとめたものがこの本である。なんと言っても歌がいい!お題になるものが自分の境遇や立場に似ているものがあり共感できる。何個も本に折り目をつけて見直している。例えば「絶望もしばらく抱いてやればふと弱みを見せるそのときに刺せ」めっちゃいい!絶望ってその瞬間だとかなり辛くて心にくる。だがその絶望もずっとは続かない。いつか終わりが来る。それを表現したものが心に刺さった!2022/05/07
☆よいこ
86
歌人、木下龍也が2017年から2021年にかけて個人販売した短歌を、購入者の了解を得て100首集めたもの。言葉は贈り物で御守りで生きる糧になる▽購入者からの「お題」に対する個人向けの「短歌」を贈る。「私だけの短歌です。でも、だれかのための短歌にもなると思います」誰もが自分のための言葉を求めている。それは励ましだったり慰めであったり承認であったり、過去を見つめるものであったり未来を夢見るものであったりする▽木下さんの短歌は、具体的な現象や品物や場所など手に触れられるものが多いかも。かなり良本。2021年刊2025/10/20
水色系
75
歌人・木下龍也による短歌の個人販売「あなたのための短歌1首」が本になった。歌ひとつひとつのやさしさが半端じゃない。わたしにそのやさしい宝物を見せてくれてありがとうという気持ちでいっぱい。[方言にときどき混じる東京の言葉をきみが笑ってくれる]2021/12/26
えんちゃん
74
一般の方から寄せられたお題に作られた100の短歌。短歌を読んでから依頼の文章を読むのがおすすめ。うっかり泣きそうになるほど、どの歌も本当に素晴らしい。とくに家族についての歌15・84・99が良かった。犬を飼ったことないけど38も泣けたなあ。励ますのではなく寄り添ってくれる。木下さんの31文字が誰かの生きていく力になる。歌ってすごいパワーだ。あとがきも胸熱。2023/04/02
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- 和書
- 入試によくでる英単語




