内容説明
90歳でなお、谷川俊太郎作品の全翻訳を続けるウィリアム・I.エリオット。半世紀の仕事から選んだ25篇を英訳詩とともに味わう。
目次
序文 詩ってどれほどのもの
店主からの挨拶
言葉、言葉、言葉
自然と人間
ことば遊び
宇宙からのまなざし
終末の風景
「さよなら」は「神」のことば?
ソネットの詩
散文詩の世界
共存と共生
折句とアクロスティック
愛のかたち
フットワーク軽やかに
沈黙への旅
ある日突然
ユーモアの糸
墓碑銘を刻む
祈りと願い
音のむこうに
飾らない文体
乳房考
異郷のふるさと
カタログ詩という方法
滑稽と真摯な詩人の肖像
別れのうた
あとがき
著者等紹介
エリオット,ウィリアム・I.[エリオット,ウィリアムI.] [Elliott,William I.]
1931年、アメリカ・カンザス州生まれ。詩人、批評家、翻訳家。関東学院大学名誉教授。谷川俊太郎の詩集54冊のほか、工藤直子、蔵原伸二郎、まど・みちお、等の翻訳もある。1968年より、50年以上にわたって川村和夫とともに谷川俊太郎の詩を英訳してきた。関東ポエトリ・センターを創設、海外の詩人と日本の詩人の交流につとめる
西原克政[ニシハラカツマサ]
1954年、岡山県生まれ。英文学者、翻訳家。関東学院大学名誉教授
川村和夫[カワムラカズオ]
1933年、福島県生まれ。英文学者、翻訳家。関東学院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けんとまん1007
50
まさに味わうの1冊。英訳されると、また、違ったテイストになる。それと合わせて、解説を読むと、さらに想像がひろがる。書かれていとおり、谷川俊太郎さんの視点・視座のぶれなさ、言葉へのこだわり、人間というものへの目線を再認識する。少しでも、そうありたいと思うだけでなく、努力を続けよう。2022/08/31
きみたけ
46
先日亡くなった谷川俊太郎さんを偲んで。合唱界では谷川俊太郎さん作詩の曲がたくさんあって、とても馴染み深い方でした。先日も定期演奏会で「生きる」を歌いましたが、とても良い詩でした。この本の中では「よげん」の詩に覚えがありました。終末の風景として「夜のミッキー・マウス」に採録されたこの詩は、大気汚染の未来を予見したメッセージが込められています。2024/12/01
くさてる
20
谷川俊太郎の25編の詩と英訳、解説が添えられている。英語ではこうなるのかという新鮮な感覚、それをもとにした読み直しのようなものが自分のなかに生まれて、それが面白かった。「ゆあーん ゆよーん」(これは中也の引用だけど)が「Rising-falling」になる不思議と面白さ。解説も興味深かったです。2022/02/22
ねむ
18
谷川俊太郎の詩の英訳者による対訳と解説。ふんわりした言葉をそのままに、あるいは自分で解釈して違う言語になおす翻訳という作業がよく見える。ときに原詩より論理的になったり、主語や時系列が示されたり。自分の読みとは違ったりして、ひとりで読書会をしている気分にも。2022/08/27
meg
5
うつくしいと。 世界はうつくしいと。2023/11/01
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- 和書
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