出版社内容情報
『凛子ちゃんとひもすがら』七瀬八、最新作！ 「世界で一番睡眠時間が少ない国」、日本。そんな寝不足大国に生まれながらも、よく眠り自堕落な生活を過ごす主人公・諸星真夜はある日、携帯に見覚えのない「睡眠売買アプリ」が入っているのを発見する。疑い半分で使用してみる真夜だったが、なんと実際に睡眠を売り、お金を稼ぐことができ…!? これは、いつまでも明けない深い夜に、明日を灯す物語──。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くろねこ文学
6
不思議なアプリで睡眠を売ることになった諸星真夜。睡眠を売るって、なんかヤバイ感じかと思ったけど、不眠の人に感謝される、さわやかほっこりな良きお話だった。今のところいい話だけど、夢に出てくる美女が謎だし、主人公の無職で睡眠売る限界生活はやっぱり厳しいだろうから、笑うセールスマンみたいに後でひどいどんでん返しなんかが無きゃいいけど…。主人公の今後がどうなるのか、ちょっと気になる。今のところ、安眠を求める悩み多き現代人を癒すいいお話。2025/04/18
縞目
0
不眠を扱う作品は少ないので、ほんとうにありがたい🙏なるべく続いてほしい……。明日を生きるためにひとは眠る。それなら、上手く眠れなくなったひとは、明日という概念をなくすのだと思う。1週間でも、1ヶ月でも、1年でも、どれだけ月日が流れても、今日が繰り返されるだけ。ずっと夜中にいるようなぼんやり感が続き、蓄積される今日の疲労が消えない。周りがどれだけ変化しても、自分だけ、そこから一歩も進めない。人生を変えるために明日があるんじゃなく、明日を信じられることが人生を変えるんだなと思った。睡眠はそのための魔法。2025/05/05
