出版社内容情報
舞台は吉祥寺。個性豊かなシェア型書店の「売り物ではない一冊の本」から始まる、素敵で優しい謎解きの世界へようこそ。
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
146
本棚に収まる数多の世界が私たちを待っている。偶然の贈り物が届いたとき、新しい扉がひらく。本を読み始めると美しい言葉がきらめいてくる。大切な人を夢みる朝も、涙がとけていく夜もある。読み終えたときにしか抱けない感性がある。物語から現実に続く道を越えると思い出に変わり、忘れられない一冊となる。消えゆく記憶は切なさとともに、薄れゆく願いはやさしさとともに包まれている。痕跡は次の読者への手紙となり受け継がれていく。シェア型書店「本の庭」に集う人は本を心の底から愛している。棚主の思いは人と人を紡ぎ、心と心をつなげる。2025/09/01