出版社内容情報
「運命の赤い糸」を幼い頃から信じて生きてきた立花颯太(たちばな・そうた)。20歳になった彼がついに出会った運命の相手・宝生(ほうしょう)まゆらは、少し変わった「予知能力」を持つ少女だった。「私は絶対にあなたと恋なんかしない」そう言い切るまゆらは、颯太にある提案をするのだが――。能力をもったためにずっと苦しんできたまゆらは、運命が「絶対」ではないことを証明しようとし、運命を信じてきた颯太は、好きな相手の思いも尊重したくて思い悩む。いつ破綻してもおかしくないこの関係の行く末は――?
内容説明
「運命の赤い糸」を幼い頃から信じて生きてきた立花颯太。20歳になった彼がついに出会った運命の相手・宝生まゆらは、少し変わった「予知能力」を持つ少女だった。「私は絶対にあなたと恋なんかしない」そう言い切るまゆらは、颯太にある提案をするのだが―。能力を持ったためにずっと苦しんできたまゆらは、運命が「絶対」ではないことを証明しようとし、運命を信じてきた颯太は、好きな相手の思いも尊重したくて思い悩む。いつ破綻してもおかしくないこの関係の行く末は―!?
著者等紹介
古矢永塔子[コヤナガトウコ]
青森県出身。高知在住。2018年『あの日から君と、クラゲの骨を探している。』(宝島社文庫)にて書籍デビュー。2020年に『七度笑えば、恋の味』にて小学館主催「第一回日本おいしい小説大賞」受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
32
運命の相手を幼い頃から信じて生きてきた大学生・立花颯太。しかし出会った運命の相手・宝生まゆらは運命の相手に否定的で、颯太にとある提案を持ちかける青春小説。彼女自身も颯太を運命の相手と認めつつも、頑なに恋人になることをよしとしないまゆらが抱える秘密。二人が親友を目指して運命が「絶対」ではないことを証明したいまゆらと、好きな相手の思いも尊重したくて思い悩む颯太の不器用な関係。けれどお互いの想いを考えれば、そのままではいられなくなるのは必然で、不器用な彼女の想いに向き合い寄り添った結末がとても素敵な物語でした。2023/10/20
えりこんぐ
24
運命の相手と恋に落ちたい颯太と、絶対に落ちたくないまゆら。拒否するまゆらが無自覚に颯太を撃ち抜いてて笑えるw 颯太の家族と商店街の皆さんいい人。面白かった♪ 【積読58】2024/10/30
ユウハル
8
運命の相手と出会えると信じていた颯太、運命の相手から遠ざかろうとするまゆら。 二人ともいい子で自分だけじゃなく相手のことも考えてて。読んでてキュンキュンしました。 最後まで目が離せず二人がどうなってしまうのか気になって仕方なかった。 この二人のこれからも違う人物目線で追っていきたいですね。エピローグまで読んだらみんなきっと読みたくなると思います!2023/10/24
ムートン
7
著者のデビュー前のネット投稿作品を改訂したものらしい。軽いラブコメなのだけど、話の引っ張り方がちょうどよくて、気づくと一日で読了。最後の方は少し失速した感はあるけど、全体に面白かった。むしろ、技巧に凝ってない分、最近の著作より素直で読みやすいかも。2024/01/28
HASE, Moto
3
幼い頃から「運命の人」の存在を感じ取っていた、花屋の息子の颯太。地元の大学に進学して2年目、ついにその相手、まゆらと出会ったのだが、彼女は颯太の予想を超えて強情だった。まゆらが颯太を拒む理由とは? 運命の恋をめぐる颯太とまゆらの物語という縦糸のみならず、青森の地方都市の商店街における日常風景という横糸がまた魅力的。颯太とまゆらを取り巻く人々が温かく、ちょっとコミカルなところは舞台映えしそう(映像より舞台が合いそう!)だなと思いながら、楽しく読了しました。おもしろかった!2023/12/08