出版社内容情報
霊視できる男子高校生に助けを求めたのは、コンビニで働く実姉を見守るセーラー服姿の霊だった。今読むべき切なくて温かい青春物語。
内容説明
幽霊が見える天は、見た目は怖いけど頼まれると断れない性格のせいで、今まで何人もの幽霊を助けていた。そんな自分に嫌気がさしていたある日、コンビニの前に立ちつくすセーラー服の幽霊・陽菜と出会ってしまう。「お願い。あたしのお姉ちゃんを守ってほしいの」頼みごとばかりしてくる幽霊には、もううんざりしていた天だったが、その陽菜の願いがきっかけとなり、ふたりの抱えていた切なくも愛おしい、それぞれの伝えたい想いが交錯しはじめる―。セーラー服姿の幽霊との出会いが天の止まっていた時間を再び動かしていく―。
著者等紹介
水瀬さら[ミナセサラ]
神奈川県出身。『あの日、陽だまりの縁側で、母は笑ってさよならと言った』(アルファポリス文庫)で作家デビュー。『涙の向こう、君と見る桜色』でピュアラブ小説大賞“大賞”を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
32
今まで何人もの幽霊を助けてきた高校生・天。コンビニ前で出会ったセーラー服姿の幽霊・陽菜との運命的な出会いが、止まっていた時間を再び動かしていく青春小説。当初うんざりしていた天が懇願される、コンビニでバイトする姉を守って欲しいという陽菜の願い。それをきっかけに彼女の姉・舞衣と交流するようになって判明してゆくそれぞれが抱える過去。数奇な運命を繋げた陽菜の心残りを何とか解決したいと奔走する不器用な天もポイントで、過去だけでなくいつの間にか芽生えていた想いにも向き合ってゆく結末が、とても優しくて温かい物語でした。2023/03/22
なみ
17
高校生の天は、幽霊の陽菜と出会い、彼女の姉である舞衣を助けてほしいと頼まれる。 陽菜が亡くなった原因と、天の抱える過去が、少しずつ交わってくる展開にドキドキしながら読みました。 天が過去を克服するお墓参りのシーンがすごく好きです。 キャラクターがとても魅力的で、優しい気持ちになれる本だと思います。 口が悪いところもあるけれど、しっかり優しい主人公の天のことが、読み進めるにつれて、どんどん好きになっていきました。 あと蟹じいも素敵です。 こういう年の重ね方をしたい~!2023/03/27
まる子
12
#NetGalley レビューは3/20頃に。(ネタバレなしのレビューが書けたらその時に)😊2023/02/18
半熟タマゴ
9
大切な人を失い深い悲しみを抱えて生きている天と舞衣。幽霊になった舞衣の妹·陽菜によって二人は繋がり、止まっていた時間が大きく進み出す。残された者と亡くなった者、それぞれの強い思いが胸を打つ。心に残る素晴らしい作品でした。2023/04/12
ゆ〜た◢◣
8
★★★★★ 幽霊が見える主人公は幽霊にお願いごとをさえる。、主人公・ヒロイン・幽霊の関係性が実は・・・ 心が晴れて前に進める!そんな読了感が味わえました。 ラブコメ的な展開に走らず家族や友人といった様々な人達との関係性の変化や悩み苦しみ選択する彼らの描写がしっかり描かれているのが個人的にこの作品の大好きな部分です! 水瀬さら先生の他の作品も期待して読みたいと思います!!2024/01/25