出版社内容情報
しゃべる猫・おもちさんの住み着いた、ちいさな海辺の町の交番で起こる、ちょっと不思議でとても優しい「人」と「あやかし」の物語。
内容説明
海辺の下町商店街・かつぶし町の交番に赴任した、おまわりさんの小槇悠介。この交番にはずっと昔から、人の言葉を話す謎の猫・おもちさんが住み着いている。「相手の声を聞こうとする気持ちさえあれば、案件なんとかなるものですにゃ」町の人々から愛されるおもちさんは、触ると願いが叶うとか、おやつをあげるといいことがあるとか、いろいろな言い伝えがあるらしい。でもそれが本当かどうかは誰も知らない。そんな彼らの周りには、優しい町の人々だでなく、さまざまなあやかしたちの姿もあって―。百鬼夜行に巻き込まれたり、河童に恩返しされたり、突然の神隠しもあり!?人と人ならざるモノのあわいで起こる、ふしぎで優しい物語。
著者等紹介
植原翠[ウエハラスイ]
静岡県出身。2016年『LIMIT』にてAmazonPOD大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
124
シリーズ1 静岡書店大賞受賞 静岡の用宗、清水、隣の焼津、辺りを混ぜて作った架空の町。 しゃべる猫のおもちさんをそのまま受け入れてしまう雰囲気は静岡市ってありそう。2025/03/07
涼
76
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2022/06/post-c34398.html その名も「かつぶし町」の「かつぶし交番」に勤める若いおまわりさんの奮闘記です。 ネコが当たり前のように喋ります。2022/06/07
ゆのん
71
かつぶし町の交番にいる人間の言葉を話す猫・おもちさんと新人警察官が、優しくて少しお節介で不思議な町を舞台に活躍する物語。ほんわかした物語でありながら、ほんのちょっとだけヒンヤリするような感じがする場面もあって面白かった。とても読みやすくて小学高学年位の子でも楽しめそう。海があって、神社があって、商店街がある。話す猫に妖達、時々神様のお遣いもやってくるかつぶし町。こんな町が本当にあったら即引っ越したい。2021/10/11
ぶんこ
47
海辺の「かつぶし町」の「かつぶし交番」に赴任した小槙君は、交番に喋るネコがいるのでびっくり。猫の名は「おもちさん」、そして神社の「おあげちゃん」どの名前もほのぼのしていて和みます。かつぶし町の人々も穏やかで大らか。喋るネコを当たり前のように接しているのがいい。夏至の夜の人間ならざる者の行列に紛れ込んだ小槙君とおもちさん。人間と分かってしまい大慌て。そして漁協のそばに聳える大岩は、漁師さんたちのまもり神として大事にされています。その岩をホットドッグで汚してしまった山川君。謝ってお掃除。皆素直で優しい。2024/12/17
はる
38
久し振りにこんなに癒される本を読んだ。おもちさんがいい味出してますにゃ。しかも、しゃべるし、この町にも人ならざる者が沢山いて皆自然とそれを受け入れてる所が暖かい。特に大きな事件が起こるわけではないのがまたほっこりさせてくれていい。優しさに癒されました。2021/11/23
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- 和書
- 流砂 〈第18号〉